「HSP」とはHighly Sensitive Personの略で、日本語で言うなら、「とても敏感な人」「繊細さん」などと訳されます。
HSPという概念は1996年にアメリカの臨床心理学者であるエレイン・N・アーロン博士が提唱しました。(後述しますが、4つの特徴に2012年から新たに1つプラスされた、計5つの特徴をすべて持っていることがHSPであるというエレイン・N・アーロン博士による科学的定義があります。)
それまでは「内向的」「神経質」というような言葉でひとくくりに表現されてきましたが、現在では、そのような面だけでなく、もっと深く、多彩な面があることがわかっています。(また、必ずしも内向的であるとは限りません)
そしてそれは、生まれつき持った気質であり、生まれつきの体質のようなものです。
アーロン博士の研究では、5人に1人がHSPとわかっていますが、これは北アメリカでの調査なので、日本ではもしかしたら、もう少し多くなるかもしれません。
いずれにせよ、HSPの皆さんは「自分は人とは違う」という悩みを抱えやすいため、マイノリティであることは間違いありません。
HSP5つの特徴
テストで「わたしはHSPなんだ」とわかり、ホッとされた方も多いのではないでしょうか。
「どうして自分はこんなに繊細なのだろう?」
「どうして皆のようにうまくやれないのだろう?」
そのように悩み、自分を責めてきた方は、理由がわかるとホッとしますね。
さらに、HSPさんでも少しずつ皆さん違っています。
「ここは当てはまるけど、この部分は当てはまらない」という点があって当然です。HSPさんだからといっても、千差万別です。
人はみな違っていて当たり前ですから、HSPさんだからと言って自分に対しても、人に対しても決めつけてはいけません。
科学的なHSPの特徴をあげると、『ひといちばい敏感なあなたが人を愛するとき』エレイン・N・アーロン著(青春出版)によれば、以下の4つの特徴全てがそろっていることです。
・“D” 深く受け止めるーDephe of Processing―
・“O” 過剰に刺激を受けやすい―Being Easily Overstimulated―
・“E” 感情反応が強く、共感力が高い―Emotional Reactivity and Empathy―
・“S” ささいな刺激を察知する―Sensitivity to Subtleties―
以上の4つに、2012年より “差次感受性(differential susceptibility)”をアーロン博士は研究により、新たに加えています。
“差次感受性(differential susceptibility)”とは
出典:エレイン・N・アーロン著『ひといちばい敏感なあなたが人を愛するとき』(青春出版)
つまり、つらい環境だと生きにくさを強く感じ、心地よい環境だと幸せを強く感じれる、とも言えますね。
以上で述べた、5つの特徴をもっていることが、エレイン・N・アーロン博士が提唱する、科学的側面から考えるHSPさんです。
先ほどの5つの特徴をもっていることをベースに、HSPさんの中でもさらに4つのタイプがあることがわかっています。
HSP4つのタイプ
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4つの分け方は、先ほどの5つの特徴をもっていることをベースに、2つのフィルターを掛け合わせたことにより明らかになりました。
フィルター1:刺激探求型か、非刺激探求型か ※1
フィルター2:外向的か、内向的か ※2
※1 心理学者のマービン・ズッカーマンのHSS(High Sensation Seeking)という概念で、エレイン・N・アーロン著『ひといちばい敏感なあなたが人を愛するとき』(青春出版)にもHSSについて書かれています。
※2 エレイン・アーロン博士は内向的であるということと感受性の敏感さは別の事であると “The Power of (Shyness)” and High Sensitivity で述べています。(Psychology Today 2012)
外向的であったり、刺激を好んだりするHSPさんなら、ちょっとした知り合いくらいの関係性ならHSPさんとは思われないでしょう。
ですが、刺激を受け止めるキャパがすぐいっぱいになるのは、どのHSPさんも同じです。
人と会って楽しく過ごしても、すぐに疲れてしまうことには変わりありません。
HSPさんでも程度やタイプはそれぞれ。
あなたはどんな「HSPさんらしい特徴」が強いでしょうか?
HSPさんの生まれもった気質
HSPさんには文化的、社会的な側面から以下のような特徴があります。
(HSPさんの中でもタイプは様々ですので、全てに当てはまるわけではありません)
・物事をゆっくり深く受けとめ、多角的に考える
・過剰に刺激を受けやすい
・他人の感情に敏感で共感力が高い
・一度に多くの情報をキャッチする
・ささいな違いを察知する
・非常に慎重で危機管理を重要視する
・ルールを守る
・責任感が強い
・想像力豊か
・精神的なこと、スピリチュアルなことに興味を持つ
これらは、生まれ持った特質で、遺伝子によって決められていることが研究で分かっています。
エレイン・アーロン博士『”The Power of (Shyness)” and High Sensitivity』2012年2月2日タイム誌に投稿
物事をゆっくり深く受けとめ、多角的に考える
人から何かをたずねられた際に、「即答せずによく考えてから返事をしたい」と考えます。
また、決断をする際にも同様に「よく考えてから決めたい」と考えます。
よく考えずに答えるということはしたくありませんので、あいまいに答えをにごしてしまうことがあります。
ですが、よく考えて出す答えは的を射たものであることが多いでしょう。
作業をする際には、もっと良くなるよう工夫をしたい、丁寧に行いたいと考えます。
作業ペースは落ちますが、質にこだわります。
また、深い内容の会話に興味を持つので、話を深めやすい1対1の会話は得意です。
そして、自分自身に対しても深く見つめ、内省することが得意です。
「自分はあの時このように感じたのはなぜだろう?」と自身を客観的に深く分析できるため、精神的な深みがあり、落ち着いた雰囲気を持っています。
内省すること自体は素晴らしいのですが、自己肯定感が低い場合はネガティブにとらえ、生きづらさを感じてしまう傾向もあります。
自分自身に対して悩みが深い場合はカウンセリングなどを受けると効果的です。
過剰に刺激を受けやすい
刺激を受けやすいため、大きな音、強い光、強いにおい、手触りの悪いもの、辛すぎる食べ物、寒すぎる、暑すぎるなどが苦手です。
刺激に敏感なため、「どうして周りの人はこの音に耐えられるのだろう?」と不思議に思うことがあります。
また、外からの刺激だけでなく、考えること自体も刺激になります。
たくさんのことを考えると刺激をより多く受けてしまいます。
刺激を処理できない自分に自信を無くし、メンタルが弱くなる人も出てきます。自分軸がブレる人もいます。
刺激を過剰に受けることにより、休息が必要となります。
HSPのわたしは自信をつけたくて大手エステ会社に新卒で就職しました
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他人の感情に敏感で共感力が高い
相手の感情を敏感に察知することができます。
怒っている人が近くにいるだけで、怒りのエネルギーを察知し、落ち着かない気分になります。
喜んでいる人がそばにいると、安心した気分になります。
周囲の人の感情に良くも悪くも左右されやすいです。
また、察知するだけでなく、共感力が高いので、話を聞いて深く同情したり、泣いてしまったり、怒ってしまったりすることもあります。
周囲の人に影響されすぎてしまうため、自然と「1人で過ごす方がラクでいい」と考えるようになります。人に相談したり助けを求められないということも起きます。
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一度に多くの情報をキャッチする
他の人が気づかないようなことも、HSPさん独自のセンサーにより見つけることができます。
HSPさんは「漁に例えると網の目が細かく、ゴミでも美味しい魚でもなんでもキャッチしてしまう」「大きすぎる魚だと網が破ける恐れもある」という話を聞いたことがありますが、うまい例えだと思いました。
まるでレースカーテンのような細かな網で魚を捕まえようとしているのですね。
つまり、刺激をなんでもキャッチしてしまうことになります。
わたしは駅や街などの人混みの場所で、多くの人の中から知り合いを見つけることがよくあります。
勝手にわたしのセンサーが作動し、知り合いを見つけ出してしまうのです。
側にいるだんなさんは全く気付きません。
フィルターが細かく、センサーが常に作動しているため、人の多い場所では非常に疲れます。
ささいな違いや変化を察知する
昨日とデスクの上に配置が変わっていたり、書類の小さなミスを見つけたり、隣の席に座っている人の小さな吹き出ものを見つけたり、植物が小さなつぼみを出したりというような、ささいな違いや変化を察知します。
観察力の優れた探偵のようですね。
家族やペットの体調の変化も見逃しません。
非常に慎重で危機管理を重要視する
何かを始めるときは、あらゆるリスクを考え、重要視します。
やりたいことがあってもリスクを避けたいために、始められずにいることも多く、とても慎重です。
リスクに関して徹底して考え抜き、あらゆる対策を練った末に、安心できる心境になって初めて行動開始できます。
金銭的、肉体的、時間的なことだけでなく、「誰かに批判的に思われるのではないか?」という点についてもリスクとして考えます。
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ルールを守る
基本的なあり方として、「誠実でありたい」と考えています。
そして、「危険を冒したくない」「良心に背いた行動をとることは刺激が強い」ことなどから、ルールは守った方がHSPさんにとって心地よいのです。
ルール通りにした方が生きやすいのです。
責任感が強い
「自分がなんとかしなくてはいけない」という気持ちになりやすいです。
パートナーが落ち込んでいる様子を見つけると「自分が何かしたのではないか?」「なんとかして解決してあげよう」と頑張りすぎてしまうことも多いです。
尽くしすぎて疲れることもあれば、ほどよい距離感を保つことで「親切で優しい人」だと思われたりします。
しかし、刺激の受けすぎや、疲労過多、ストレス過多により、自分に余裕がなくなることがあります。
そうなると、「親切で優しい人」とは真逆の、激しく怒ったり、イライラしたり、落ち込んだりするという面が出てくることがあります。
想像力豊か
芸術的な面でも、仕事の論理的な面でもアイデアが次々と出てわいてきます。
しかし、「こんなこと言ったら変に思われるのではないか?」と心配になるので進んで口に出すことは少ないです。
感性が豊かなので、湖の水面にさざなみが立つのを見てうっとりしたり、木の葉がゆれるわずかな音で季節を感じたりと、見逃してしまいそうなささいなことにも深く感動することができます。
映画を観ることや本を読むことで物語に没入することができ、よりいっそう物語の世界を楽しむことができます。
趣味の世界に没頭するとイキイキとしますので、オタク的なところもあります。
人智を超えた大きな何か・スピリチュアル的なものに興味を持つ
HSPさんは、目に見えないものや心のあり方も重要なことだと考えます。
神様や大いなる存在についても大切にしている人が多いです。
人生の意味を考えているうちに、宗教、精神的な鍛錬、哲学、スピリチュアルな学びを深めていくことに喜びを見つけます。
また、5感だけでなく、第6感も敏感なため、とてもカンの良い人が多いです。
その結果、ますます精神面を重視するようになります。
信じて祈ることにより、自分との対話もできますし、託すことで、心配し過ぎたり、理由のわからない不安に囚われたりすることがなくなります。
ここで気をつけなくてはいけないのが依存です。
神様に依存し過ぎず、自分で考え行動することが大切です。
このバランスをしっかり取ることで、精神的にも物質的に心地よく過ごせるようになります。
HSPに生まれてきてよかった。
そんな世界を目指します。
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