ひきこもりたい体験談

Escape from withdrawal

HSPのわたしは大学1年生の時にひきこもりました

大学1年生の冬。

後期の授業が終わり、冬休みに入ったあと。

冬のうつうつとした天気と寒さの中で、

わたしは家からずっと出られずに

部屋にこもっていました。

おもちゃ屋でアルバイトをしていましたが、

その時はしばらく休んでいたように思います。

後期の授業は終了していましたが、

あるクラスで

レポートを提出しなければ単位を取れない、

というものがありました。

わたしはその授業には休まず出席し

(しかも最前列に座るくらい授業をしっかり受けていました)、

レポートもほぼ書き上げていたのですが、

なぜだか提出しに大学へ行くことができませんでした。

(1990年代のことで、

メールで提出するという仕組みはなく、

紙のレポートを書き、

出しに行くことになっていました)

その時はアパートで一人暮らしをしていたので、

部屋でただ一人、沈んでいました。

「締切日だからレポートを提出しなくちゃいけない、

だけどなぜだか出しにいけない」

という気持ちの中で

誰にも相談できず、

ふさいでいました。

もともと話すのが苦手で、

自分のことを人に伝えるのはもっと苦手。

友達に電話して今の心境を相談するなんて、

全く思いつきませんでした。

まるで灰色の暗い檻に一人で閉じ込められ、

出てこれなくなってしまったような感覚でした。

ひきこもりから脱出させてくれた教官からの1本の電話

部屋でうつうつとしていると、

突然「プルルルルー!」と電話がなり、

わたしはビクッとしました。

HSPさん(Highly Sensitive Person 繊細さん 敏感さん)は

電話がなると

かなりビックリする人が多いですね。

当時は携帯電話を持っておらず、

アパートに固定電話を引いていました。

それが急に鳴り出し、

ひどく驚きつつも、

おそるおそる電話に出ました。

すると電話をくれたのは

レポートを提出しなければいけない

大学の先生でした。

その先生はこんなことを話しました。

「締切なのに

いつも出席している君のレポートがないから

心配になってね。

学務課で調べて電話してみたんだよ。」

驚きました。

まさか大学の先生が

学生のためにわざわざ電話してくれるなんて。

驚きと同時に、

灰色の壁で塞がれていたのに

風穴が空き、

光がさしてきたように感じました。

「以前にもね、

君のように授業には出ているの

にレポートを出しにこなかった学生がいてね。

電話してみると

気持ちがふさいでしまい、

家から出れなくなっていた、

ということがあったんだよ。

よくあるんだよ、こういうこと。

今からでもいいから

レポートを出しにいらっしゃい」

先生にそうおっしゃっていただき、

わたしはすごくホッとました。

すぐにレポートをババっと仕上げ、

出しに行くことができました。

先生の思いやりをいただいたおかげで、

無事に単位を取ることができました。

今でもその先生には感謝しています。

HSPさんは負のループにはまっていきやすい

学生時代には

「家から出れない」

「外出した方がいいのに出たくない」

ということがよ〜くありました。

社会人になっても

休日に1日

ひきこもっていたことはよくあります。

ですが、

レポートを出しに行けなかった学生の時が

最大のひきこもり期でした。

なぜあの時、

あんなにふさいでしまったのかと振り返ってみると、

次のことが見えてきました。

・学校生活の刺激で疲れていた

(授業で多くの人にあうこと自体が刺激)

・バイトの刺激で疲れていた

(12月のクリスマス繁忙期でテンションを上げすぎた、忙しすぎた)

・話すことが苦手で人と接することが怖くなっていた

(誰にも会いたくない感覚)

・自己肯定感が低かったので気分もさらに落ち込んだ

このようなことが重なって

ひきこもってしまったのではないかなあと思います。

特に自己肯定感について。

HSPさんは

「こうあるべき」という現代社会が求める理想の姿と

「自分自身とのギャップ」によって

自己肯定感が低くなる傾向にあります。

わたしも例外でなく、

学生時代は

自己肯定感がかなり低かったです。

「人と話すのが苦手」

「バイトが終わっても疲れてしまい、みんなのように遊びに行けない」

刺激にも弱く、

甘いものでストレスを発散し、

体重増加でますます自己嫌悪になる

という負のループにはまっていました…。

ひきこもりによって危うく単位を1つ落としてしまう所でしたが、

思いやりのある先生のおかげで

わたしは復活できました。

この体験が1度あっただけで、

「わたしは復活できるんだ」

という自信になりました。

本当にいい体験でした。

ひきもりたいHSPさんへ

このブログを読んでくださっているHSPさんの中で、

不安のまっただ中にいて

「誰とも会いたくない、ひきこもっていたい」

という方がいらっしゃるかもしれません。

外にずっと出られないような恐怖を

感じていらっしゃるかもしれません。

それはもしかしたら、

医療の分野で解決することがあるかもしれません。

あるいは

食事を変えたらホルモンバランスが変わり、

気持ちが前向きになることもあります。

わたしのように、

誰かの思いやりによって外に出られるようになるかもしれません。

解決の道はどこかに必ずありますから、

落ち込みすぎないようになさってくださいね。

もし、ひきこもりたい時があったなら。

無理をしないで、

ひきこもってもいいと思っています。

そのことはこちらに書きました。

HSPさんへ【ひきこもり時間】のススメ。

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