傲慢な父親に悩む30代女性

中村ゆりかさん(仮称)は父親がとても傲慢で怒りっぽい人で、

家族はいつもおびえて暮らしているということで、相談にみえました。

中村さんは父親の傲慢さを変えたいというご相談でしたが、「それはできません」とお答えしました。

人は他人を変えられると考えた時点で、本人が傲慢になっています。

中村さんには、わたしたちはすべての人が「多重人格者」であるということを、まずお伝えしました。

よく心理療法で「インナーチャイルド」を扱いますが、

インナーチャイルドはひとつの人格でなく、たくさんの人格の集合体です。

私たちの内側には何人もの何種類もの人格のエネルギーが存在しています。

マリア様のような人格も、ヒトラーのような人格もいます。

私たちの中には、様々な人格が混じりあって存在しているのです。

それぞれの人格は、入れ替わり立ち替わり、隙あらば、私たちを支配しようとしています。

この人格のいずれかに主導権を渡しているとき、私たちはピュアな自分ではなくなります。

生まれた時にはだれでもピュアな存在です。

それは、慈愛・つながり・落ち着き・好奇心・勇気・信頼感・清々しさ・創造性を備えた存在です。

ところが育つにつれて、親から、社会から、学校からさまざなまものを押し付けられます。

それらの圧力からピュアでナチュラルな自分を守るために、たくさんの人格が無意識に育ちます。

傲慢な人格の背後には、必ず恐れが潜んでいます。

愛されないのではないかという恐れ、

見捨てられるのではないかという恐れ、

裁かれるのではないかという恐れ、

批判されるのではないかという恐れ、

何かをまた誰かを失うのではないかという恐れ

こうした様々なおそれが原因になって傲慢な人格が育ちます。

傲慢さを見せないときには、お父さんはやさしい顔を見せるときがありませんか?

傲慢なお父さんはほんとうのお父さんではなく、多重人格のうちの1人の顔なのです。

いわばそのときだけ、お父さんは傲慢の仮面をかぶった人になっているのです。

「あ、今は傲慢な仮面なんだな。何を怖がって苦しんでいるんだろう?」

相手を父親ではなく、1人の人間として観察するのです。

中村さん自身は、傲慢なときのお父さんの前では自己肯定感が低くなり、逃げまくるという行動をとるそうです。

むりもないことだと同情しますが、このときの中村さんは、マゾヒストという人格の仮面をつけて自分を守ろうとしているのです。

お父さんの傲慢さはお父さんの問題ですから、それはお父さん自身が取り組む課題です。

けっして中村さんの課題ではありません。

お父さんは今のまま傲慢でい続ければ、家族からもてあまされ、健康を害し、不幸になっていくだけです。

このような人は恐れを手放し、心を開いて人を愛することを学ぶ必要があります。

しかしそれは中村さんではなく、本人が学ぶものなのです。

それよりもお父さんは、中村さんに素晴らしいチャンスを与えてくれました。

中村さんの中にはマゾヒストという人格がいて、その場その場で中村さんを支配している

という重要な事実に気づかせてくれたからです。

中村さんには、マゾヒストをはじめとしたいろいろな人格たちとの対話のしかたをお伝えしました。

具体的には、毎日、ノートをつけて、ひたすら、自分の中の別の人格たちと会話するというものです。

それぞれの人格がいつどんな場面でなぜ顔をだしてきたのか?

それぞれの人格の思いをしっかり聞いてあげて、

「ありがとう、わたしを守ろうとしてくれたんだね。

でももうわたしは大丈夫だから出てこなくてもいいんだよ」

という言葉をノートに手書きでつけるのです。

この「手書き」というところが重要です。

3週間後にフォローセッションを行ったところ、

中村さんはみちがえるように元気になっていました。

お父さんは相変わらずで、かんたんには変わりそうもないということですが

なんと職場の苦手な人が変わったそうです。

その人は中村さんをからかってはおもしろがるのでそれが苦痛だったのですが

その言動をひきおこしている別人格はどんな奴なのかを考えて、それもノートにつけたそうです。

「ははあ、今、この人の中の幼く未成熟な人格が活躍してるのでこの言動になるのか!」

例えばこんな風に見えるようになるだけで、ものすごくラクになったそうです。

するとなぜかその人は、前ほど中村さんをからかわなくなって、逆に優しくなったそうです。

まさにエネルギー同調の成果がでた実例です。

また、職場に前から気になっていた男性がいるそうですが

その人の中にいる別の人格を見るようにしていると、

その人のことがもっといとおしくなってきたそうです。

そのようなやさしい目で見守られていたら、

お相手もエネルギー同調の法則で、恋が成就するのではないでしょうか。

お父さんの問題の解決は、家族が遠慮のない分、他人よりもよほど時間がかかります。

いくら優しい目線に見方を変えても、お父さんの傲慢の嵐が出てくれば、一瞬で、吹き飛ばされます。

ただ、今回、中村さんは、人の見方を大きく進化させました。

だから、お父さんの傲慢さに苦労するという問題はすぐには解決しないかもしれませんが、

中村さんの「もっと自分らしくもっと自由にもっと豊かに生きる」という目標には大きく前進したのでした。

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